「ドミノ・ピザ」閉店の要因とは？

⌚︎更新日: 2024年11月2日

日本で1番の店舗数を誇る宅配ピザチェーン『ドミノ・ピザ』

1985年9月に東京・恵比寿で1号店をOPENして以降、徐々に店舗数を伸ばし、2023年には1,000店舗を達成しています。

そんな好調に思われた『ドミノ・ピザ』ですが、2024年7月に国内で80店舗閉店することを発表しています。

閉店の要因は一体なんなのか！？調査しました。

最近閉店した『ドミノ・ピザ』店舗一覧

2024年8月　ドミノ・ピザ桑名中央店、ドミノ・ピザ須賀川店、ドミノ・ピザ黒磯店、ドミノ・ピザ上越木田店、ドミノ・ピザ松山久米店、ドミノ・ピザ古川駅東店、ドミノ・ピザウニクス秩父店、ドミノ・ピザフレスポ鳥栖店、ドミノ・ピザ古川駅東店、ドミノ・ピザ利府ペアガーデン店、ドミノ・ピザ館林店、ドミノ・ピザ花園インター店、ドミノ・ピザ日高猿田店、ドミノ・ピザ久留米上津店、ドミノ・ピザ坂出本町店、ドミノ・ピザ秋田仁井田店、ドミノ・ピザ青森観光通り店、ドミノ・ピザ長崎時津店、ドミノ・ピザ日向店
2024年5月　ドミノ・ピザ熊本迎町店、ドミノ・ピザ岩見沢店、ドミノ・ピザ熊本迎町店、ドミノ・ピザ函館松風町店、ドミノ・ピザ聖蹟桜ヶ丘店、ドミノ・ピザ青森市役所前店、ドミノ・ピザ音更木野店、ドミノ・ピザ酒田山居町店、ドミノ・ピザ山形南館店、ドミノ・ピザ米沢金池5丁目店

2019年以降、新型コロナウイルスの影響により、生活様式が大きく変化しました。流行した当初は、多くの飲食店が苦戦する中で、『ドミノ・ピザ』のような外出せず非接触で利用できる“デリバリー業態”は一気に需要が拡大。

レストランやカフェをはじめとした、イートインメインの業態もデリバリーに進出してきましたが、元からデリバリーをメインとしていた『ドミノ・ピザ』はこれまでの経験やノウハウもあり、店舗数を急激に拡大することができたというわけです。

当時は需要が多かったので店舗数が増えただけのメリットがありましたが、コロナ禍が落ち着いた現在としては、以前と同等の需要に戻った中で、店舗数だけが多い状態となってしまいました。

売上が悪い店舗は閉店せざるを得ないので、今回のような大規模閉店に繋がっていったというわけです。

『ドミノ・ピザ』は今後も厳しい状況が続いていくと想定しています。閉店ラッシュとまではいかないですが、店舗数を伸ばしていくのは困難な状況となるでしょう。

その理由は大きく分けて、２つあります。

皆さんもご存知のように、昨今の日本は高齢化問題が深刻です。

『ドミノ・ピザ』のメイン商品のピザやポテトなどは、どちらかというと若年層がメインターゲットの商品です。その若年層が減ってきている現在の日本では、かなりのメニューへの工夫などがない限りは、売上が徐々に厳しくなっていくでしょう。

宅配ピザといえば、『ドミノ・ピザ』以外にも『ピザーラ』や『ピザハット』といった大型のチェーン店があります。業績を伸ばしていくためには、店舗数を拡大していくのは必須ですが、出店しようとした先にどちらかのライバル企業がすでに出店していたら、注文が分散してしまい売上がさがってしまいますよね。

そのため、出店できそうな物件があっても、やむを得ず引き下がってしまうことが多々あると想定できます。

また、最近では『セブンイレブン』が店頭で焼いたピザの宅配を2024年8月から一部店舗で開始するようで、こちらも状況次第ではかなりの脅威となってくるかもしれません。

これらの理由により、出店を拡大させていくのは、コロナ禍レベルの追い風がないとかなり困難だと思っております。

困難な状況ではありますが、『ドミノ・ピザ』の今後の展開に注目していきましょう。

※本ブログの記事内容は現況や独自の調査による推測であり、全ての内容が必ずしも正しいわけではなく、また、事業や業態に対する否定の意思は一切ございません。