「TSUTAYA」なぜ閉店ラッシュ？閉店ラッシュの要因とは？

⌚︎更新日: 2024年11月2日

CD、DVDのレンタルをメインに行う「TSUTAYA」

ここ数年で非常に多くの店舗が閉店となっています。

2015年頃から『Amazonプライムビデオ』や『netflix』など、サブスクの普及によりCD・DVDのレンタル事業が厳しくなる未来を想像していた方は多いのではと思いますが、目を見張るようなペースで閉店が進んでいっています。

なぜ『TSUTAYA』はここまで急激に閉店ラッシュが続いているのか？今回の記事では具体的なTSUTAYA閉店ラッシュの要因を調査していきたいと思います。

TSUTAYA閉店店舗情報(閉店予定を含む)

2024年

• 12月　TSUTAYA 駒ヶ根店、TSUTAYA 高蔵寺店、TSUTAYA 勝田台
• 11月　TSUTAYA 水沢店、TSUTAYA 安芸店、TSUTAYA 冨貴堂 末広店、TSUTAYA遊ing時津店
• 10月　TSUTAYA Conditioning 桜新町店、TSUTAYA ヨークタウン 新田東店、TSUTAYA 八本松店
• 9月　TSUTAYA 鳴和店、TSUTAYA 山形北町店、TSUTAYA 南砂店、TSUTAYA 朝日ヶ丘店、TSUTAYA 愛子店
• 8月　TSUTAYA ノースランド店、TSUTAYA 湘南台店、TSUTAYA 沖縄宮古島店、TSUTAYA 池上駅前店、TSUTAYA 杉戸店、TSUTAYA AVクラブ 光の森店、TSUTAYA GIGA与野本町店、TSUTAYA 加古川店、TSUTAYA 青葉台駅前店、TSUTAYA 大宮駅東口店、TSUTAYA 文京店
• 7月　TSUTAYA 南岩国店、TSUTAYA 石垣店、TSUTAYA 石井店
• 6月　TSUTAYA FASもとまち店、TSUTAYA 川口末広店、TSUTAYA 倶知安店
• 5月　TSUTAYA 焼津東小川店、TSUTAYA 寒河江店、TSUTAYA 自由が丘店、TSUTAYA 広大前店、TSUTAYA 柏店、TSUTAYA 鶴岡ミーナ店、TSUTAYA 北松本店
• 4月　TSUTAYA 読谷店
• 3月　TSUTAYA BOOKSTORE 朝霞台店、TSUTAYA 糸満店、TSUTAYA WILL 朝生田店、光書店 TSUTAYA 高畑店、TSUTAYA 深川店、TSUTAYA 積文館書店 薬院店
• 2月　TSUTAYA 上田バイパス店、TSUTAYA いまじん白揚中部国際空港店、TSUTAYA 下呂萩原店、TSUTAYA 西帯店、TSUTAYA 高砂米田店、TSUTAYA 甲府バイパス店、TSUTAYA 片貝店、TSUTAYA 長森店、TSUTAYA 仙台八幡店
• 1月　TSUTAYA 上新田店、TSUTAYA 小樽店、TSUTAYA サーモンパーク店、TSUTAYA 可部店、TSUTAYA 四万十店、TSUTAYA 練馬区役所前店、TSUTAYA 関内羽衣町店、TSUTAYA はまりん横浜駅店、TSUTAYA 甲府昭和店、TSUTAYA 弓ヶ浜店、TSUTAYA 明文堂富山掛尾店、TSUTAYA 岩出店、TSUTAYA 横越店、TSUTAYA JR板橋店、TSUTAYA 溝の口店、TSUTAYA 馬事公苑店

2023年

2022年

• 12月　TSUTAYA 鈴鹿店
• 11月　TSUTAYA 大阪狭山店、TSUTAYA 札幌琴似店、TSUTAYA アクロスプラザ橿原店
• 10月　TSUTAYA 東青田店、TSUTAYA 名古屋駅西本　エスカ店舗、TSUTAYA LALAガーデンつくば、TSUTAYA タマムラブックセンター、TSUTAYA AVクラブ 帯山店、TSUTAYA 相武台店、TSUTAYA 保谷駅前店、TSUTAYA 北島店、TSUTAYA 京都リサーチパーク店　

上記の通り、『TSUTAYA』は2022年以降、既に150店舗以上が閉店しております。

“近くにあった『TSUTAYA』がいつのまにか閉店していた”なんて方も多いのではないでしょうか。

商業施設内や郊外など、立地を問わず、かなりのペースで閉店が続いており、今後も止まることなくこの流れは続くのではないかと予想されます。

『TSUTAYA』閉店の要因とは？

有料の音楽ダウンロードや動画配信サービスへの移行

TSUTAYA閉店の1番の原因はCD・DVDを購入していた層が、『Amazonプライム』や『netflix』をはじめとする有料の音楽ダウンロードや動画配信サービスに移行していったことでしょう。

わざわざ外出しなくても、スマホ１つで音楽を聴いたり動画を見たりできるため、手間を考えるとレンタルより圧倒的に楽です。価格に関しても月額費用はかかりますが、それなりの頻度で使用するサービスならレンタルよりもコスパが良いでしょう。

CD・DVDの需要がなくなっている証拠として、DVD再生端末の保有率は年々減少傾向にあります。

ポイントサービスの激化

『TSUTAYA』は『Tポイント（現：Vポイント）』がたまる会員制のポイントサービスをいち早く導入し、顧客の常連化に成功していました。このポイントは現金相応の価値として使用することができ、新しいポイントサービスのパイオニア的な存在として人気が高まっていきました。

しかし、近年では『楽天ポイント』や『dポイント』など、競合となるポイントサービスがたくさん出てきているので、『TSUTAYA』および『Tポイント（現：Vポイント）』の特別感が損なわれてしまっています。

競合企業はかなりの大手ばかりで、”ポイント経済圏”と呼ばれる、通信サービスや電気などを合わせて契約するとお得になるような囲い込みも年々激化してきています。

コロナが追い風にはならなかった

コロナウイルスが流行し始めた頃、『巣籠り需要』というワードをよく耳にしました。この『巣籠り需要』によって大きなプラスの影響が生まれたのが、『Amazonプライム』や『netflix』などの音楽・動画配信サービスです。

しかし、同じ音楽・動画を取り扱っているにも関わらず、『家にいるならTSUTAYAでレンタルしてこよう』とはなりませんでした。レンタルというサービスの性質上、外出をして店舗で誰かが借りたもの（触ったもの）を家に持ち帰らないといけません。いくら店舗側が消毒をしても、初期のコロナウイルスに対するイメージには勝てなかったんです。

コロナは追い風にはならず、むしろ今までレンタル派だった層がネットサービスに移行してしまい逆風にすらなってしまいました。

『TSUTAYA』閉店のニュースに対するコメントでは、『昔はよく借りていたからさみしい』、『5枚1,000円で借りてたのが懐かしい』など、過去の思い出に対して惜しむ声は多くても、なくなると本当に困るという声はあまり見られないです。

そういったところからも、『TSUTAYA』をはじめとするレンタルサービスを行う店舗は、普段の集客がうまくいっておらず、厳しい状態であることが想定できます。

蔦屋書店の今後の展開

もとは1983年にオープンした大阪・枚方市の書店から始まった『TSUTAYA』。CD・DVDのレンタルでは厳しい状態となっているため、近年は『蔦屋書店』の展開に力をいれています。

カフェスペースとして利用してもらい客単価を向上させる、滞在型の施設として『上質な時間と空間の過ごし方』を提案しています。

レンタル事業は今後も厳しい状況が続くと予想されますが、また新たなスタイルで業績を伸ばしていってくれることを期待しましょう。

　※本記事は調査結果をもとに個人の主観で執筆したものであり、必ずしも正しいわけではございません。