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【ほっともっと】閉店ラッシュ!?低迷の要因とは?

日本一のお弁当チェーン『ほっともっと』

からあげ弁当やのり弁当を中心に人気を集め、現在は全国2800店舗以上を運営しています。

そんな『ほっともっと』ですが、2019年から閉店が相次ぎ運営元の株式会社プレナスは赤字決算が続いています。

低迷の要因は一体なんなのか!?調査しました。

『ほっともっと』低迷の要因とは?

コンビニ商品のクオリティが上がってきた

ご存じの方も多いと思いますが、コンビニ弁当のクオリティは年々上がってきています。

価格も500円前後で手頃に購入しやすいお弁当が多く、お弁当屋でわざわざ購入しなくてもコンビニで購入すれば良いという風潮になりつつあります。

また、コンビニは弁当のクオリティだけでなく、パンや惣菜などその他の商品のクオリティも格段に高くなって来ています。

『ほっともっと』のような”お弁当屋”だと基本的にはご飯の選択肢しかないですが、コンビニにはパンやパスタなどの麺類、惣菜と様々な選択肢があります。

その点でも食べたいものが特に決まってない時はコンビニの方が立ち寄りやすくなってきます。

立地的にも、コンビニのほうが数が多いので、わざわざ遠方の『ほっともっと』まで買いに行かなくても、近所のコンビニで良いかなとなりますよね。

このように、お弁当屋とコンビニで比べた際に、コンビニが選ばれやすくなる理由が多数あります。

この選ばれやすさは飲食店にとってはとても重要ですから、『ほっともっと』にとってはコンビニによってかなり厳しい状態に追い込まれていると言えるでしょう。

待ち時間が長い

『ほっともっと』を利用する際の難点としては、待ち時間が長いことです。

出来立ての美味しいお弁当が食べれるのは良いのですが、注文してから早くても5分程度はかかります。弁当のメインとなる焼き料理や揚げ物の調理時間に最低それぐらいはかかるからです。

しかし、どうせ数分待つなら客席のある飲食店で食事してから帰ってもいいように思います。わざわざ『ほっともっと』まで行って、注文したのに持って帰る時間で少し冷めてしまうとあまり意味がないですよね。

現代社会はインターネットの普及により、情報量が多いことから、以前より生活の時短が求められるようになってきています。そういった中でお弁当屋で数分待つというのは、かなり悪印象になるのです。

高すぎる原価率

『ほっともっと』の1番人気《唐揚げ弁当》の原価率は50%近くと言われています。

一般的な飲食店の原価率は30%が平均なので、20%もオーバーしているということになりますね。

お弁当業態は持ち帰りのみなので、レジ以外での接客や客席が必要なく、その分の人件費や家賃が抑えられるとは思いますが、それにしても原価率が高いかなと感じます。

最近ではロシア・ウクライナ戦争や鳥インフルエンザの影響により、更に原材料価格が高騰しているので、経営の圧迫は避けられないでしょう。

人件費の高騰・劣悪な労働環境

日本全体として、最低賃金が年々上昇傾向にあります。

少子高齢化による労働人口減少により、飲食店全体として、求人が集まりにくい状況にある中で、『ほっともっと』のようなお弁当屋さんの求人は非常に厳しい状態になっています。

どうせならおしゃれなカフェで働きたいと思う人も多いでしょう。

そのため、『ほっともっと』では最低賃金から200円以上引き上げて求人募集をしている店舗もあるようです。

時給が高騰している中で、『ほっともっと』のオーナーや社員は利益が出るように人件費をコントロールしなくてはなりません。

そのため、どうしてもその皺寄せがオーナー・社員にいくようになります。

劣悪な労働環境により、体調を崩したり、社員が退職するなど満足に運営をできる状況でない店舗もあるようです。

『ほっともっと』今後の展開を予想

『ほっともっと』は既存の直営店のフランチャイズ化を積極的に実施しています。

しかしこれは、直営店舗で儲かっていればそのまま運営可能なはずなのに、あえてフランチャイズを増やしているということになります。

フランチャイズ店にすると、その店舗が赤字でも”ロイヤリティ”という形で本部に収益があがるので、『ほっともっと』の本部としては有り難いわけです。

これらの情報を整理して推測すると、『ほっともっと』はかなり厳しい状態にあると言えます。そのため、『ほっともっと』はこのまま衰退していくのではないかと予想しております。

『ほっともっと』を運営する株式会社プレナスは、2023年2月に経営陣の自社買収(MBO)による、上場廃止を発表しています。

株主からの圧力をなくすことにより、長期的な経営改革に専念しようという目論見です。

しかし、資金調達が難しくなるのは、大きなデメリットとなります。

この判断が吉と出るか凶と出るか、今後の『ほっともっと』の動向に注目していきましょう。

『ほっともっと』直近の閉店店舗

  • 2023年7月 ほっともっと霞ヶ浦店
  • 2023年3月 ほっともっと 六本松駅前店
  • 2022年10月 ほっともっと普天間店
  • 2022年9月 ほっともっと警固店
  • 2022年7月 ほっともっと大津バイパス店
  • 2022年6月 ほっともっと呉羽店

  ※本記事のサムネイル画像はほっともっと公式サイト (hottomotto.com)より引用しております。

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