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くら寿司が最低価格を110円に値下げ!飲食店管理職が考える価格戦略

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回転寿司チェーンのくら寿司が、2026年9月4日から一部商品の価格を改定します。

今回、特に注目したいのが、これまで115円だった最低価格を110円(税込)へ値下げすることです。

ただし、くら寿司がすべての商品を値下げするわけではありません。

人気商品を110円に値下げする一方、一部の商品は115円から120円へ値上げします。

この価格改定を飲食チェーン店管理職という立場から見ると、非常に興味深い戦略だと感じます。

なぜなら、これは単なる値下げではなく、「お客様には安く感じてもらいながら、店舗全体では利益を確保する」ための価格戦略だからです。

  

くら寿司が最低価格を110円に値下げ

2022年以来、約4年ぶりに110円が復活

くら寿司では、2022年にそれまで110円だった商品を115円へ値上げしました。

それから約4年。

今回、最低価格を再び110円に戻します。

値下げされる商品には、熟成びんちょうまぐろ、ねぎまぐろ、たまご焼き、ハンバーグ、コーンなど、ファミリー層や子どもにも人気の商品が含まれています。

さらに、110円の商品を複数の種類用意し、「相盛り」商品なども展開します。

ここから見えてくるのは、単純に「安くする」というよりも、お客様が価格の安さを実感しやすい商品を選んで値下げしているということです。

一方では値上げする商品も

今回の改定では、すべての商品が安くなるわけではありません。

サーモンなど一部の商品は、115円から120円へ値上げされます。

つまり、

値下げする商品と、値上げする商品を明確に分けているわけです。

これは店舗経営を考えるうえで非常に重要なポイントです。

すべての商品を一律に値下げしてしまえば、当然ながら粗利益は減少します。

しかし、価格に敏感な商品を値下げしながら、別の商品では利益を確保する。

このような考え方は、他の飲食店の運営でも十分に活用できます。

  

飲食店管理職から見る「くら寿司の値下げ」

「安い商品」を作ることには意味がある

例えば、ベーカリーでは、すべての商品で同じように利益を取る必要はありません。

  • 塩パン
  • 食パン
  • カレーパン
  • あんぱん
  • メロンパン

など、比較的お客様が価格を意識しやすい商品があります。

こうした商品を少し安く設定することで、

「この店は安い」

という店舗全体のイメージを作ることができます。

もちろん、値下げした商品の利益は減ります。

しかし、その商品を目的に来店してもらい、他の商品も一緒に購入してもらえれば話は変わります。

「1個の利益」ではなく「1人の利益」で考えるのが一番重要だと思います。

例えば、あるパンを10円値下げしたとします。

単純に考えれば、1個売るたびに10円利益が減ります。

しかし、そのパンを買うためにお客様が来店し、

「せっかくだから食パンも買おう」

「子どものパンも買おう」

「ドリンクも一緒に買おう」

となれば、店舗全体では利益が増える可能性があります。

つまり、

商品単体の利益ではなく、1人のお客様が店舗にもたらす利益を見る必要があります。

これはくら寿司の今回の価格戦略にも通じるところがあります。

値下げで本当に重要なのは「客数」と「買上点数」

5円の値下げだけを見てはいけない

例えば、115円の商品を110円に値下げした場合、1皿あたりの売上は5円減ります。

しかし、値下げによって来店客数が増えれば、その影響は変わります。

さらに、1人あたりの注文皿数が増えれば、もっと大きな効果が期待できます。

「この商品を10円値下げしたら、何人客数が増えれば元が取れるのか?」

という視点が必要です。

単純に「安くしたから売れるはず」ではなく、値下げによる販売数量の増加を検証する必要があります。

   

値下げ商品の役割を決める

自分が価格戦略を考えるなら、商品を大きく3つに分類します。

① 集客商品

「この店に来る理由」になる商品。

価格をできるだけ魅力的にして、客数を増やす役割を持たせます。

② 利益商品

多少価格が高くても、お客様に価値を感じてもらえる商品。

ここではしっかり粗利益を確保します。

③ ついで買い商品

「もう1個買おう」と思ってもらう商品。

比較的購入しやすい価格にして、買上点数を増やします。

この3種類を組み合わせれば、すべての商品を値下げしなくても「安い店」という印象を作ることができます。

人件費が上がる今だからこそ「価格設計」が重要

飲食業界では、原材料費だけでなく人件費も大きな課題になっています。

そうなると、

原材料費↑
人件費↑
物流費↑
光熱費↑

と、店舗を運営するためのコストは上がっていきます。

この状況で、すべての商品を安くするのは簡単ではありません。

だからこそ、

「どの商品を安くするのか」

「どの商品で利益を確保するのか」

を明確にする必要があります。

くら寿司の今回の価格改定は、この考え方の参考になると思います。

まとめ

”値下げは「利益を減らす施策」とは限らない”

くら寿司の最低価格110円への値下げは、一見すると単純な値下げに見えます。

しかし実際には、人気商品を値下げする一方で、一部商品は値上げするというメリハリのある価格戦略です。

ここから学べるのは、

「すべての商品で利益を取る必要はない」

ということです。

集客商品は安くする。利益商品ではしっかり利益を確保する。

そして、ついで買いによって客単価と買上点数を伸ばす。

このように商品ごとの役割を明確にすれば、値下げを単なる利益減少ではなく、客数や売上を伸ばすための投資として考えることができます。

物価高や人件費上昇が続く今だからこそ、これからのベーカリー経営では「いくらで売るか」だけではなく、

「なぜ、この価格にするのか」

まで考えることが重要になってくるのではないでしょうか。

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