パン・料理マーケティング

【一本堂】閉店ラッシュ!?閉店の要因は一体何?

食パン専門店の『一本堂』

焼きたて食パン専門店として大阪での創業以降、順調に店舗数を拡大してきました。

最近ブームとなった”食パン専門店”の中でも知名度の高い、ブランド力のある食パン専門店です。

そんな『一本堂』ですが、2022年以降かなりのペースで閉店していっています。

閉店の要因は一体なんなのか!?まとめました。

 

『一本堂』閉店の要因とは!?

食パンブームの終焉

コロナ禍より少し前から、『高級食パンブーム』がはじまり、『乃が美』、『銀座に志かわ』などを筆頭に全国各地でかなりの店舗が急激に出店・拡大していきました。

実際にその時期に高級食パンを購入した方も多いのではないでしょうか。『一本堂』もその波にうまく乗っていたと思います。

しかし、様々な企業が出店拡大しすぎたことにより、その地域の需要の奪い合いとなりました。

爆発的に成長を続けていた食パン専門店は、2020年頃からは下降傾向になり、2021年頃にはほとんどの業態が閉店ラッシュに。世間的にはブームは終息したとされています。

近隣に同じような『食パン専門店』が立ち並ぶ地域も中にはありましたが、ひどい場合は全滅、良くても1店舗のみしか生き残らないような状態となりました。

『一本堂』もピーク時は大きく業績を伸ばしたでしょうが、ブーム終焉となったいま次々と店舗を閉店していってる状況となっています。

度重なる原材料費の高騰

ロシア・ウクライナ戦争をきっかけに、世界的に原材料費の高騰が起こっています。

中でも、パンの主原料となる”小麦”はウクライナからの輸出が非常に多い原材料のため、大きく値上がりすることになりました。

同じ”小麦”を使用する『マクドナルド』などのハンバーガーチェーンでも、ここ1年の間に値上げを複数回実施しています。

圧倒的な店舗数を誇る、超大手企業でも値上げに踏み切ってますから、一端の食パン専門店にはかなり厳しい状況と言えるでしょう。

もともとの価格設定が高い『一本堂』では、これ以上の値上げは顧客にとって悪印象といえます。

また、値上げをしたとしても、原材料が高騰した分すべてを回収できるほどの値上げを行うのはなかなか難しいので、基本的には店舗の利益を圧迫する形となります。

ギリギリ利益を保っていた店は、原材料高騰によって赤字、閉店に追い込まれています。

『一本堂』今後はどうなる?

『一本堂』の店舗数は急ピッチで減少し続けています。

一時は全国で100店舗以上を展開していましたが、2023年6月時点で85店舗にまで減ってきています。

高級食パン一本堂のフランチャイズオーナーの声を調査 (fc-success.net)より引用

正確な店舗数の推移はわかりませんが、2016年頃は50店舗に満たないくらいの店舗数だったようなので、ブームが去ったいま、そのくらいの店舗数にまでは徐々に減少していくのではないかなと思っています。

スーパーやコンビニ・ふつうのパン屋さんにも食パンは売ってますから、そんなに食パン専門店ばかり必要ないですよね。日本は人口も減ってきていますし。

なので、ブームより少し前の店舗数が需要と供給が一致する店舗数なのだと考えています。

同じ食パン専門店の『乃が美』や『銀座に志かわ』も同じような”閉店ラッシュ”状態となっています。

『一本堂』の多くはフランチャイズ店だと思いますが、やはり飲食店では流行りもののFCに加盟するのはかなりのギャンブルだといえるでしょう。

ブーム時に支払った加盟金や出店費用を回収しきれている店舗は、少ないのではないでしょうか。

 

『一本堂』直近の閉店店舗一覧

  • 2023年6月 高岡グリーンモール中曽根店、富山布瀬店
  • 2023年5月 草加駅前店
  • 2023年4月 日本橋人形町店、横浜北山田店
  • 2023年2月 港南台駅前店
  • 2023年1月 広島レクト店、盛岡青山店、長野三輪店、須坂日滝店
  • 2022年12月 仙台泉中央店
  • 2022年11月 三重亀山店
  • 2022年9月 長嶺店
  • 2022年8月 君津店、十条銀座店、世田谷烏山店
  • 2022年7月 沼津リコー通り店、船橋駅前店
  • 2022年5月 三鷹下連雀店、浦安駅前店、大分別府店
  • 2022年4月 松戸駅前店
  • 2022年3月 保谷駅前店、足立北千住店、足立北千住店
  • 2022年2月 目黒学芸大店

 

※本記事のサムネイル画像は焼きたて食パン専門店 一本堂(公式) (shokupan-ippondo.jp)より引用しております。

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