人気ファミレスチェーンの『ガスト』
言わずと知れた日本で1番店舗数が多いファミレスチェーンです。
『ガスト』を運営する”すかいらーくホールディングス”は、2022年8月12日に『ガスト』を含めた同社が運営している約100店舗を2023年に閉店すると発表しました。
同社は2020年にも約200店の閉店を発表していますが、今回も大規模な閉店の発表となりました。
『ガスト』大量閉店の要因について詳しく調べていきます。
すかいらーくHDが運営している業態一覧
- ガスト
- バーミヤン
- しゃぶ葉
- ジョナサン
- 夢庵
などを運営しています。グループ企業を含めると26の業態を運営しているようです。
2022年6月時点で3000店舗以上とかなりの店舗数ですね。
行きつけの飲食店が実はガストと同じ系列だった なんてこともあるかもしれないですね。
2023年の『ガスト』閉店店舗
・4月23日(日) ガスト 鎌ヶ谷初富店
・1月27日(金) ガスト熱田一番店
・1月16日(月) ガスト青梅河辺店
・1月8日(日) ガスト三鷹店
・1月8日(日) ガスト静岡千代田店
・1月7日(土) ガスト宇都宮仲町店
・1月5日(木) ガスト新小岩南口店
・1月1日(日) ガスト厚木恩名店
※2023年4月12日(水)時点の情報です。
2023年に入ってから早くも7店舗が閉店しています。
また、『ステーキガスト』に関しても同様に複数店舗の閉店情報があります。
ガスト閉店の要因は!?
ガスト閉店の要因は大きく分けて2つあります。
- ①コロナ禍に伴う客数の減少
- ②物価高による収益悪化
上記2点が主な要因です。
①コロナ禍に伴う客数の減少
2020年から流行している新型コロナウイルスの影響により、日本だけでなく世界的に生活習慣の変化がみられました。
大人数で食事をする機会の減少、リモートワークによる出勤回数の減少は『ガスト』だけでなく多くの外食企業にとってマイナスとなる変化でした。
これらは決算資料からも読み取ることができ、2021年の売上高・2022年の予想売上高ともにコロナ前に水準には遠く及ばない結果となっています。

3000店舗を超える莫大な店舗数を運営していることが、大打撃を受ける要因となってしまいました。
②物価高による収益の悪化
すかいらーくホールディングスは、グループ企業を含めて20以上の業態と3000以上の店舗を運営することにより、『規模の大きさ』をメリットとしたコストカットを実現してきました。
- 膨大な量の食材調達を1度に行い、仕入れ価格を抑える
- 店舗数が多いことにより配送効率が良い
- セントラルキッチンを活用した調理行程の削減
上記3点により低価格の商品販売を可能にし、顧客の獲得をしていたのです。
これは普通の企業ではかなり困難な手法です。
3000店舗を超えるまで店舗拡大できたのも、低価格での仕入れが実現したためだと言えるでしょう。
しかし、ウクライナ戦争の勃発により物価が高騰したため、コロナウイルスの影響で採算の採れていなかった店舗の赤字がさらに拡大。利益体質の店舗も利益を積み上げていくことが難しくなりました。
2022年中頃までは政府からの時短協力金・補助金がありましたが、それも2022年後半からはほとんど支給されない状態となっています。
これ以上の出血は耐えられないという判断だったのでしょう。不採算店舗を中心に2023年の大規模閉店の発表に至ったということです。
閉店対象となっている店舗はロードサイド店舗が中心と予想されています。
閉店対象店舗はまだ発表されていませんが、近所の『ガスト』はなくなってほしくないと思っている方は多いのではないでしょうか。
※本記事のサムネイル画像はガスト | すかいらーくグループ (skylark.co.jp)より引用しております。
コメント